2話 生徒!?

咲真は今の現状を把握しようとしている。
  今いるのは朝見た夢の女の子それはわかるだが、なぜここの制服を着ているんだ。もっとおかしいのはこの空だ。これも夢か?
咲真が少女に問いかけようとした時
「懐かしいな本当に懐かしいな」少女は人差し指で机をなぞりながら黒板に向かった。咲真はそれをただただ見ていたそして、チョークを手に取り書き始めた。繊細な字で丁寧に書き始めた少女その黒板に書かれた文字は
「探して?!」
  探す?!何を探すんだ。物、人?
少女は俺の机に近づいた。少女は俺を宥めながら(なだ)人差し指と親指だけを伸ばして銃の形にしてこう言った。
「ばんっ」



ばんっ
机を叩く音。咲真は頬を机に押し当てて寝ていた目を開けて眼球を右左に動かして辺りを確認する。
「興梠さん、授業始まっていますよ」教師が怒鳴りつける。
  夢!?本当に夢なのか?!
重たい体を起こして、教師に頭を下げる咲真。教師は黒板に千鳥足で立ち去った。
「さくちゃん。全然起きなすぎ」右の机のほうから声をかけてきたののは佐々木真美ささきまみボブで小柄な子である。
「すまん。変な夢見てた」真美はほっぺを膨らませながら
「鉛筆で突いても起きないんだから」ごめんごめんと軽い気持ちの咲真に今日おごりねと真美に言われて仕方なく承諾した
  真美。今日、どのくらい食うんだろう。小柄なのに食うもんなー俺の財産が


「サンドイッチとカレーライスとコーラお願いおばちゃんあっおにぎり二つ」真美は二本の指を伸ばしてアピールした矢先咲真は真美の二本の指を掴んだ瞬間真美は今にも泣きそうな顔でこちらを見てきた。咲真はそれを見て顔が引きつった。
  俺の金がー
財布の中は空っぽになった咲真はコンニャクみたいに体を揺らしながら廊下を歩いていた。
「どうしたの?」おにぎりを加えながら話してきた
  お前のせいだ!真美
「んっそれよりどんな夢見たん!?」咲真は立ち止まった。夏の日差しが咲真を照らしたまに熱風が直にくらいセミは泣き続ける。額から顎にかけて汗が流れ雫となって地と帰る。数秒なのに1分経った感覚になった瞬間だった。
「少女がいて探してって黒板に書いたんだ。その少女はここの制服を着ていたから…」真美はふーんと軽い感じに答えた興味がないようだ。
「それじゃあ、早く食べてから探そうかその子」咲真は両手を左右に振った。
「いやいや、単なる夢だから」真美はもう一つのおにぎりを渡した。
「やっぱり食べて。時間がないから」やる気満々の真美と違って咲真はやる気ではなかった。

あの子の顔は覚えているそして、懐かしいと言っていたから3年生だろ。3年生じゃなければもう卒業した生徒だろう。

10分後

「さてさて、探しましょうか!」両手を合わせ、咲真を引っ張り出した。ちょっと待てよと言いたかったがルンルンな真美を止めることができないので諦めた。

2分前
「絶対恋」スプーンを咲真に向けて言った。
「それ、かっちゃんに言われたけど違う」渋々スプーンを加え真美は考えた数秒が立った時結論が出た。
「夢と夢が繋がってるとか」

真美と咲真は廊下を歩いていた。
「3年生がいなかったら放課後に探したけどいなかった?咲真」咲真は指を口に当てながら考えていた。
「夢と夢が繋がってる」咲真はブツブツ独り言をしているところに不意打ちを打ち込んだのは幹太
「よっ!何してるんや?真美も一緒か?ん?デートか?」真美は幹太に右ストレートをくらわせた。
「そんなあるか」
「ぐおっ」幹太は後ろに仰け反った。
「咲真の夢探しや」幹太はあーねと頷き真美の肩を掴み何処かに連れて行こうとする。
「さくちゃん、俺たち用事あるから先に帰るわ」真美は無理やり肩の手を振りほどこうとする、咲真は頷いた。
「わかった。またな」咲真はその場を立ち去った。
「なんやねん!」
「そっとしとこう今は」
「あんたらしくないねん」また、右ストレートがはいった。



家に帰って時間がたった。
探して、何を探すんだ?!

「探せた?」咲真は辺りを見渡した周りは屋台が並んでいて、人もいる!会話が聞こえる。ここは現実?と思った瞬間右手を引っ張られた。目の前にはあの子がいた。
「探せなかった罰でデートね」少女は笑顔で答えた